アメリカンクラッカー2つの玉をカチカチ鳴らす、わずか1か月で駆け抜けた1971年の大ブーム
アメリカンクラッカーは、ひもの両端に付いた2個の硬いボールを上下にぶつけ合い、カチカチと鳴らして遊ぶ玩具。1971年3月に日本へ上陸して爆発的に流行し、事故と騒音への苦情でわずか1か月ほどで沈静化した。その後も世界のどこかで再流行を繰り返している。
スポンサーリンク
楽天 参考価格 ¥1,366〜 税込・店舗により変動
基本スペック
特徴
- ひもの中央のリングを持ち、手の上下だけで2個の球をぶつけて鳴らす
- 下で当てるだけなら簡単。振り上げて上下2点で連打するには練習が要る
- 大きな音が出るのが最大の魅力で、そのまま騒音問題の種にもなった
- 本場アメリカの初期モデルは強化ガラス玉。割れる事故が相次ぎ、プラスチック製に変わった
- 現行品は軽量なプラスチック製。ミニサイズや、ハンドルが付いた安全版も流通する
遊び方
リングに指を通して2個の球を静かに垂らし、球の高さが揃うように構える。
手を小刻みに上下させて球を振り、いちばん下で「カチッ」と当てる。まずこのリズムをつかむ。
慣れたら振り幅を大きくし、球を頭上側でもぶつける。上下2点で「カチカチカチ…」と連打できれば一人前。

写真: Santishek, Public domain, via Wikimedia Commons(基本の構え。リングを指先で持ち、球を垂らす)
誕生と歴史

写真: W. Punt / Anefo(オランダ国立公文書館), CC0, via Wikimedia Commons(1971年8月、アムステルダム。世界同時に流行していた)
日本での流行は1971年3月上旬の発売から一気に立ち上がり、翌4月には事故と騒音への苦情で大手百貨店が販売中止に踏み切ったと当時の新聞が報じている。立ち上がりから沈静まで約1か月。その速さから、昭和の「一発ブーム」の代表例としてたびたび振り返られる。
本場アメリカの初期モデルは強化ガラス製で、球が砕けて破片が飛ぶ事故が問題になった。プラスチック製に変わってからも欠けや破裂の報告は続き、連邦裁判で「機械的危険」を持つ玩具と認定されて市場から撤退。玩具の安全規制の歴史にたびたび登場する存在になった。
発祥から半世紀を経た2022年頃、フィリピンやインドネシアで「ラトラト」の名で再び大流行した。動画SNSを通じて技を見せ合う遊び方が広がり、学校で禁止令が出るほどの過熱ぶりも当時の報道が伝えている。
メモ
- 「アメリカン」と付くのは日本での呼び名。本場アメリカでは clackers、Ker-Bangers などの商品名で売られた。
- スペインではこの玩具を音から「ティキ・タカ」と呼び、サッカーの細かいパス回し戦術の名の由来になったとされる。
- アメリカの規制裁判は、訴える相手が人ではなく物そのもの(対物訴訟)だったため、事件名が「クラッカーボール1組入り段ボール箱約5万箱」に対するアメリカ合衆国、という珍しい名前になっている。
- 2022年頃の東南アジアの再流行では、インドネシアのジョコ大統領が視察先でラトラトに挑戦し話題になった。
- 現行品は球が軽いプラスチック製で、当時の製品より音は控えめとされる。

東南アジアで再流行した「ラトラト」。写真: AntaraTV, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
購入先
当時の国産品は絶版。現在流通しているのは海外製の同型で、「カチカチボール」「クラッカーボール」などの名称で売られている。昔ながらのひもタイプのほか、ハンドル型やミニサイズもある。
※本ページはアフィリエイトプログラムによるプロモーションを含みます。価格・在庫は変動する場合があります。
関連




















