けん玉大正の広島で今の形になった、世界に広がる技の木の玩具
けん玉は、糸でつないだ玉を、剣先や皿で受け止めて遊ぶ木の玩具。玉を受ける遊びは世界各地にあり、皿が十字についた今の形は大正時代の日本で生まれた。技は無数にあり、級・段位や世界大会もある。
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基本スペック
特徴
- 糸でつないだ玉を、剣先・大皿・中皿・小皿で受け止めて遊ぶ
- 玉を受ける遊びは世界各地にあり、皿が十字についた今の形は大正時代の日本で生まれた
- とめけん・もしかめ・日本一周など、技は無数にある
- 級(10級〜1級)や段位(準初段〜十段)、世界大会もある
各部の名称

図: Jeremykemp, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(図中の番号は下の一覧に対応)
- ①剣(けん):手で持つ本体
- ②剣先(けんさき):剣の先端。玉の穴で受け止める
- ③大皿(おおざら):いちばん大きい皿
- ④中皿(ちゅうざら):持ち手の下端にある皿
- ⑤小皿(こざら):大皿の反対側にある小さい皿
- ⑥玉(たま):糸でつながった球
- ⑦穴(あな):玉に空いた穴。剣先を挿して受ける
- ⑧糸(いと):剣と玉をつなぐ
- ⑨皿胴(さらどう):大皿と小皿をつなぐ横木の部分
- ⑩小皿のふち:小皿の外側の縁
- ⑪大皿のふち:大皿の外側の縁
- ⑫すべり止め:持ち手のくびれ。握った手が滑るのを防ぐ
- ⑬けんじり:剣の下端のふくらんだ部分
- ⑭糸取り付け穴:剣に糸を取り付けるための穴
誕生と歴史
(1919)
玉を受けて遊ぶ玩具は世界各地にあり、英語でカップ・アンド・ボール、フランス語でビル・ボケ、ドイツ語でクーゲル・ファングと呼ばれる。フランスでは16世紀の記録が残り、国王アンリ3世も遊んだと伝わる。日本にいつ伝わったかははっきりせず、諸説ある。
皿が十字についた今のけん玉の形は、大正8年(1919)に広島・呉の江草濱次が考案した「日月ボール」が原型とされる。三日月のような形の皿で、日(太陽)のような形の玉を受けることが名前の由来。この実用新案が登録された5月14日は、のちに「けん玉の日」とされた。
広島県廿日市市は、大正期にけん玉の量産が始まった地とされ、「けん玉発祥の地」を名乗る。2014年からは、この地で毎年「けん玉ワールドカップ」が開かれている。
遊び方
玉を下に垂らして構え、ひざの屈伸を使って玉をまっすぐ引き上げる。
上がってきた玉を、狙った大皿・中皿・小皿や剣先で、ひざを柔らかく沈めながら受け止める。
受けた玉を次の場所へ移し、技をつなげていく。玉と剣の重さ・糸の張りをつかむのがこつ。
代表的な技
- 大皿・中皿・小皿:それぞれの皿に玉をのせる、基本の技
- とめけん:引き上げた玉の穴を、剣先にすっと挿してとめる
- もしかめ:大皿と中皿に交互に玉をのせ、リズムよく続ける
- 日本一周・世界一周:小皿・大皿・中皿・剣先などを順にめぐる連続技
- 飛行機・ふりけん:玉を振り上げてから剣先で受ける、中級の技
- 灯台:剣を逆さにして、玉の上にバランスよく立てる難しい技
級と段位
日本けん玉協会は、技のむずかしさに応じた級と段位を定めている。初心者は10級から始め、1級まで上がると、その上に準初段から十段までの段位が続く。上位の段位ほど、複雑な連続技を安定して決める力が求められる。
- 級位:10級(大皿など)から1級(とめけんなど)まで
- 段位:準初段・初段から十段まで。上位は連続技の精度を競う
世界に広がるけん玉
けん玉は1970年代以降、海外にも伝わった。2000年代からはアメリカを中心に、カラフルな塗装のけん玉でトリックを競う「KENDAMA」がストリートカルチャーとして流行し、世界中に愛好者が広がった。2014年に始まった「けん玉ワールドカップ」には、毎年多くの国や地域から選手が集まる。

写真: Marc Wibbels, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons(海外メーカー「Kendama Europe」のけん玉)
いろいろなけん玉
玉を受ける玩具は世界各地にあり、素朴なカップ型から、現代のカラフルな競技用まで形はさまざま。伝統的な木地の競技用けん玉と、海外で生まれた塗装の派手なけん玉は、同じ遊びの別の顔といえる。
写真: DocteurCosmos, CC BY 2.5, via Wikimedia Commons
写真: ジダネ, Public domain, via Wikimedia Commons
メモ
- 5月14日は「けん玉の日」。大正8年のこの日に「日月ボール」が実用新案登録されたことに由来する。
- 「日月ボール」の名は、三日月形の皿で日(太陽)のような玉を受けることからきている。
- 玉を受ける玩具は世界各地にあり、英語でカップ・アンド・ボール、フランス語でビル・ボケ、ドイツ語でクーゲル・ファングと呼ばれる。
- 広島県廿日市市は「けん玉発祥の地」を名乗り、毎年けん玉ワールドカップを開いている。
- 競技用の定番「大空」は山形工房(山形県)製で、日本けん玉協会の認定品。
- 玉を受けるときにひざを柔らかく使うのがこつで、腕の力だけでは玉がはねてしまう。
購入先
けん玉は今も広く手に入る。技をきちんと練習するなら、皿の形や重さが規格化された、日本けん玉協会認定の競技用けん玉(「大空」など)が扱いやすい。
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